2017年2月26日に電子書籍『デザインにセンスはいらない! - 知るだけで差がつくデザイン講座』を出版しました。
漫画調なのでストレスなく読み進めることができて、一方で内容は小手先のテクニックというよりも、しっかりと基礎理論から学べるように深掘りしているので、キャリアパーソンとして一生使える血肉にしていただけると思います。
お値段はコーヒー1杯より安い249円!

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ありがたいことにご好評をいただいていて、
  • グラフィックデザイン
  • デザイン
  • 芸術理論・美学
の各カテゴリーで発売日からずっと1位をキープしています。(2017年3月2日現在)
今回は書籍の制作段階から1位キープに至ったまでの裏話を記事にまとめます!

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書籍『デザインにセンスはいらない!』はどういった体制で作られたのか

この電子書籍、出版社を介していない、いわゆるダイレクト出版です。
実際には2人体制で制作されています。
著者: 酒井聡
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著者は私、酒井聡です。
学生の頃のアルバイトから始まって、デザインワークをかれこれ10年くらい続けています。
社会人になってから、情報誌やウェブメディアの編集経験もそれなりに積んでいます。
htmlも普段から業務で書くことが多いので、書籍用のファイルを作るためのxhtmlの編集も特に問題なくできました。(詳細は作り方を紹介している記事に譲ります。)
イラスト: 山元隼一
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イラストの担当はアニメ作家・アニメ監督として活躍している山元隼一。
東京都の選出するアニメクリエイター8組にも選ばれている、気鋭の作家さんです。
手がけた作品は「熱血人面犬」「ジョブチューン」「トラウマスター」など多数。
酒井とは大学の研究室が一緒で、大学の友達の中では一番一緒に昼飯を食っている気がします。
公式サイト: http://falcon-one.net/ 

デザイン、イラスト、編集、コーディングといった制作に必要なスキルは網羅できているので、特に困ることもなく、双方本業の合間に時間を取って、2か月くらいでコツコツと作り上げました。

書籍『デザインにセンスはいらない!』はどのように売られたのか

1. 知り合いに告知する
イラストの山元と著者の酒井が頑張ってFacebookで知り合いに告知しました。
これはまぁ誰もがすることだと思います。
ちなみに酒井のFacebookフレンドは1,000人弱。交流会とか苦手でほとんど顔を出さないので、積極的なCEOさんと比較すると決して多い方ではないと思います。
2. オウンドメディアで宣伝する
もう一つ、これは去年から仕込んでいた秘密兵器なのですが、クリエイターを支援する『AI-CATCHER(アイキャッチャー)』というWebサービスを酒井と山元、GD(仮名)の3人で運営しています。
ここに思いっきり書籍の宣伝を埋め込んでいます。

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アイキャッチャーはメディアやブログをマンガ化することのできるサービスです。
山元隼一のイラストを初めとして、500点近くの素材が商用フリーで配布されています。

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サイトに組み込まれている画像編集ソフト『AI-MAKER』を使えば、IllustratorやPhotoshopなどの高価なグラフィックソフトを持っていなくとも、使いこなせなくとも、素材をオリジナルにカスタマイズできます。
ウェブベースで動き、専門知識も不要。
ブログのアイキャッチ画像を作ったり、ちょっとしたバナーを作ったりするのに最適です。
こんな見出し画像を簡単に作れます。

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このサービスはまだβ版ながら、2016年の10月から公開していて、今は月間3,000人くらいのクリエイターに利用されるくらいには育ってきました。(※まだまだここからが伸び盛り!)
このため、3,000人くらいのクリエイターに毎月書籍の宣伝ができるわけです。
出版社を通さない出版の最大のハードルは流通にあるわけですが、これを何とか攻略するのが最大のポイントになってくると思います。

書籍『デザインにセンスはいらない!』で儲かるのか?

kindle direct publishingで発売していて、単価は249円。
販売の70%が出版者の取り分となります。ちなみに249円未満の価格設定にすると、出版者の取り分は35%に半減します。
実際には249円に消費税も含まれているため、出版者のロイヤリティは1冊あたり159円となっています。
ということは、1日6冊でも細々と売れたら月の収入は3万円くらいになります。
頑張って10冊くらい出版したら毎月30万円入ってくるという構図も十分に考えられます。

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出版社経由で本を出すと印税10%(kindle direct publishingの1/7)とはよく言われる話ですが、3.5倍の価格設定にした上に2倍売るみたいなハードルを考えると、kindle direct publishingという選択肢も悪くないと思えてきます。
カテゴリー1位を取れば、そのカテゴリーの本を買いに来た消費者にもリーチできるので、ランキング効果で更に売上が伸びていくことも期待できます。

じゃあ出版社はいらないのか?

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この流れでこのテーマだと「出版社はいらないよね」という極端な結論が期待されそうですが、個人的には出版社の持つ編集機能と流通機能は付加価値が高いと思っています。
日本の編集者のレベルは高い
アメリカの翻訳ものとを比べると、日本の書籍の編集のレベルは非常に高いと思います。アメリカの翻訳ものが20ページで済むような内容を500ページに渡って繰り返しているものが多いのに対して、日本の書籍はしっかりと情報の整理がされていてムダが少ない傾向にあります。
書店は最も合理的な広告塔
また、そうは言っても書店に並べられる魅力は大きいものです。
本を買いたい人がやってくる書店に陣取るというのは、一番合理的な広告手法だと思います。
Web業界にいたら忘れがちなことですが、Webの住人は全体から見ると決してマジョリティでもありません。

パブリッシャーに相談するのは "売れてから" でも遅くはない

紙の本を流通させるには、コストがかかります。
紙の本として入稿データを作るのも手間ですし、地味にすごい校閲にはマンパワーが求められ、印刷・製本するために印刷所が稼働し、流通するには物流機能が一通り必要になります。
これだけのコストをかけるからには、初版として3,000部は最低でも必要だと言われています。
編集者さんは「この企画で本を作ったら最低でも3,000部本当に売れるんだっけ」ということを事前に精査します。類書がどれだけ売れているかとか、著者のネームバリューや販路がどれくらい実売に結びつくかとか、そういうエトセトラを考慮して判断します。

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何かストーリーを実写化したり、アニメ化したり、商品化したりするのも構図としては紙の本と変わりません。
初期コストが大きくかかるために、「本当に売れるのか」を精査する必要があります。
だから伸るか反るか分からない新人監督よりも、有名な熟練の監督に依頼が集中します。
オリジナルの脚本よりも、既に売れている小説や漫画を原作とした映画やドラマが作られます。

だから僕たちは自ら「アイキャッチャー」という販路を作っています。
「売れた」という事実が何よりも説得力のあるエビデンスになります。
自分たちで色々売ってみて、売れたらパブリッシャーの力を借りて、更に洗練させてより多くの人たちに提供していく。
そんな流れを作っていけたら良いと思っています。


最後に、もう一度宣伝をば…。

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『デザインにセンスはいらない! - 知るだけで差がつくデザイン講座』、コーヒー1杯より安い249円で販売中です。
「読みやすい」「ためになった」と内容に関しても良いフィードバックをいただいております。
ぜひぜひデザインも分かるビジネスマンになるための礎としていただけると幸いでございます! 
そして出版社さんからのお声がけもウェルカムでございます。売れます!