舞台裏で照明や音響を仕込む裏方がいることは皆さんご存知だと思う。
ライブ時に照明や音響を操作するのはまだ花形な方で、どちらかというと会場設営時に高いところに登って照明を天井から吊ったり重たい器具を運んだりといった、仕込みのウエイトの方が大きい。
僕は学生の頃、照明屋という照明サークルに所属していた。僕が通っていた学部には裏方をリスペクトするような文化があったので、表舞台の軽音やジャズサークルからも感謝され、決して日陰の存在ということもなく、活動内容からイメージされるよりも明るく活動していたと思う。
ただ、照明器具は重たいしあまりきれいではない。照明器具を吊るために登る天井裏も埃まみれだしよく分からない突起があちこちにあって服やスニーカーを破るようなこともあった。作業は深夜にまで及び床で仮眠をとるようなこともあった。いわゆる3K(きつい・汚い・危険)に該当するサークルだ。
照明屋のことが好きだった理由のひとつに、その活動環境故に、男も女も汚れても良い服装をしていて、汚れることをいとわない振る舞いをできたことにあった。
普段おしゃれをして街に出るとき、服が汚れることをどうしても気にしてしまう。これは意外とストレスのたまる原因になっているように感じる。

僕は5年くらいアメブロで運営してきた『1億総経営者』というブログを持っているのだけれど、数日前にこのミクスチャーという新しいブログをふと立ち上げた。
『1億総経営者』は僕が中小企業診断士を取得した頃に立ち上げたもので、ビジネスパーソンとしてがんがんセルフブランディングをしていこうという魂胆があった。コンテンツも研修講師のようなポジションから書いていたり、起業家として意気込みを書いていたりと、それはそれで悪くないのだけれど少し肩肘が張っているようなブログになってしまった。おしゃれすることを考えて作ったものだから、汚したらいけないようなブログになってしまっていた。でも僕はまだそこまでの人間にはなれていないから、最近は無難なことしか書けなくなったように勝手に感じている。『1億総経営者』のコンセプトが悪いとは思わないけど、汚れることをいちいち気にしていたら僕には書けるようなコンテンツがあまりない。
このミクスチャーというブログは汚れても良いブログにしようと考えている。情けないことを書いて笑われたり、主観的なことを書いて誰かと対立したりしても良い場にしていきたい。僕はもともと書くことが好きなので、とにかく書きたい。面白いことを書いていきたい。