ビザスクとは?

ビザスクというウェブサービスがあります。
専門家に相談できるクラウドソーシングサービスで、例えば経験豊富なマーケターに企画の作り方を教えてもらったり、利用規約の作り方を弁護士に教えてもらったり、ベンチャーキャピタルとの接触の仕方を先輩起業家に教えてもらったりというようなことができます。相談の形式はスカイプだったり対談だったり。今のところアドバイスの対価としての相場は30-60分で3,000-10,000円程度のようです。
相談者は相談したい内容と報酬額などの条件を登録して、アドバイザーの応募を待ちます。応募者に「この人にお願いしたい!」というアドバイザーがいたら、実際に相談する日程を調整して相談を持ちかける流れです。

ココナラやTime Ticketはアドバイザーがあらかじめパッケージを作って定額で売っているのに対して、ビザスクは相談者側の要望に対してアドバイザーが入札するような形式になっているのが特徴です。どちらかというと前者はアドバイザー寄り、後者は相談者寄りの思想ですね。
起業前後のスタートアップや十数名規模の会社だと内部リソースに限りがあり、創業メンバーの知識に会社の行動範囲が左右されてしまうようなところがあるので、相談を単発で発注できるニーズは個人的な感覚ではかなり強いです。
58

アドバイザーとして利用してみての所感

このビザスクを、アドバイザーとして実際に使ってみました。今まで相談に乗った回数は4回。相談内容はサービスへのアドバイス、企画立案に関するセミナー、ユーザーインタビューなど。
僕は「限られた時間でできるだけ依頼者のプラスになるように」と、毎回事前に話す内容をまとめておくようにしています。なので実際は相談時間以上に下準備に時間を使っていて、正直報酬額は見合うものにはなっていません。それでもアドバイザーとして利用する価値は十分に得られています。なぜなら相談を通して、相談者側から粘着性の高い情報を聞くことができるからです。
(注:「粘着性の高い情報」というのは「出回りにくい情報」くらいに解釈していただければおおむね問題ありません。)


粘着性の高い情報を得られる場を生む

僕は割と本を読む方(年によって100-300冊程度)ですが、それでも人に会って情報を提供し合うメリットを痛感することが頻繁にあります。本というのは結局ある程度の市場があるカテゴリでしか成立しないメディアなので、すきまもたくさんあるし、そもそも「市場を知っていること」がビジネスパーソンの競争優位性だったりするので、公開されていない情報の方が多いのです。
だからこそ相談者が相談を持ちかける意義があります。業界の感覚的なこと、事業にドンピシャで役立つ手法など、自ら本を読んだり試行錯誤していたら何ヶ月かかるか分からないような情報を1万円で得られるのであれば、使わない手はないと思います。
同様にアドバイザー側も相談者から粘着性の高い情報を得ることができます。相談者も事業に本気で取り組んでいる人間なので、市場のことよく考えているし、よく知っています。つまりアドバイザーは報酬として金銭的な対価だけではなく、情報的な対価も得ることができるのです。また相談を通して生まれた出会いは当然多様な人間関係の一部に組み込まれます。いつまでも冷めない熱を持ったまま。


1ユーザーからの個人的なエール

アドバイザーとしての登録者にはそうそうたる顔ぶれがいます。(世の中にはこんなに社長がいるのかと驚くほど!)僕もしかるべきときに今度は相談者として利用させていただこうと思っています。 
このサービスはTime Ticketなどと違ってサービス自体に拡散する仕組みをまだ持っていません。だから相談の登録ユーザーにリーチしにくく、またユーザーのLTVがどうなんだろうという問題もあります。(要は1人の相談ユーザーがそう何回も使いはしないだろうという問題です。何回も使ってくれないとユーザー獲得コストが回収できないので悩ましい問題です。)
けれど日本のスタートアップ生態系を支えるような存在に成長しうるサービスだと思うので、頑張ってほしく、ささやかながら記事にまとめさせていただいた次第です。Tinderばりにクチコミで広まるのを期待しています。
是非みなさんも一度お試しまでにご登録ください! そしてあわよくばサービス発展のため拡散にご協力ください。

私はベンチャーナウというウェブ界隈では有名なメディアさんで記事を連載させていただいているのですが、先日「スタートアップが受託を通して小銭を稼ぐということ」という記事を書かせていただきました。

要約すると、
・私たちニューロープは第三者割当(出資)を引き受けてもらっているためある程度の資本金がある。
・それでも受託(お客様から発注いただく仕事)で企画やデザイン、開発の仕事をしている。
・資金に余裕がないとトライ&エラーできないため、日々お金を稼いでサービス開発に充てている。
というもの。

「出資を受けた会社は自社サービスの開発に専念して、とにかくスピーディに開発を進めるべき」という考え方があるのですが、私たちは自信があるサービスだからこそ、試行錯誤する時間を取って何とか成功まで持っていきたい、と考え、受託の仕事をしています。
この記事は「スタートアップは受託をすべきではない。いや、した方が良い」という昔から飲み会なんかでも繰り返されているテーマに切り込んだものであることもあって、NewsPicksでも話題にのぼりました。
(注:NewsPicksというのは経済に特化したキュレーションメディア。ウェブ上の様々な経済に関するニュースについて、感度の高い方々が所見を述べるという非常にためになるサービスです。)
一時期はビジネスカテゴリの人気3-4位あたりとうろうろとしていて、コメントも50件近くいただくことができました。ここでコメントをいただくと、コメンテーターのTwitterやFacebookにも情報が拡散されていくので、最終的にかなりの人の目に留まることになります。賛成意見、反対意見ありましたが、経験に基づくコメントが多く、どちらも参考になりました。情報発信することのメリットの一つはフィードバックを得られることですね。

35
NewsPicksビジネスカテゴリ3位の図


今回はこのNewsPicksで話題にのぼったおかげで、実際にお仕事をいただける運びになりました。記事の末尾に「というわけでお仕事募集しています。ご用命の方はご連絡ください。」というような宣伝を入れさせていただいたのですが、共感していただいた読者様からお声がけいただいたのです。しかも非常にやりがいのある仕事で、長い良いお付き合いになる予感がしています。
昔から受託業と言えば人脈を辿ってコーポレートサイトを作ってブログを地道に更新して、引き合いがあればヒアリングにうかがって見積を出して…というような流れで営業には苦労することが一般的ですが、今回の件は受託でもソーシャルマーケティングが成立した例としてちょっと面白いなぁと思っています。

SNSが生活に浸透してきて、個人の情報発信はレバレッジが効きやすくなっています。本当の気持ちを文章にしたら(全員ではないものの)読む人の心に響いて広まって、願いを引き寄せてくれるような性質があります。そういった意味で、すごくアナログだけど自分自身と向き合うことや、そこから言葉を紡ぎ出すことはこれからますます重要になってくるような気がしています。(もちろんどういう切り口であれば拡散しやすいかなどのノウハウも。)
あらためて情報発信の大切さ、可能性を感じた顛末でした。
いただいたお仕事には気を引き締めて取り組んでまいります! 

約束の時間に遅れる、傘を忘れる、電車でケータイ電話を音を出して使うなど、様々な望ましくない振る舞いを人々はしてしまう。その理由は何かを考察する一冊。
「だらしないから」とか「モラルがないから」といった個人攻撃は何も解決しないし、そもそも言い換えただけであってロジックになっていない。
行動をしたとき、その行動に対するフィードバックが行動を強化するか弱化する。取引先との約束に遅れたら取引先に怒られ、上司に怒られ、最悪の場合売上が落ちるという強い負のフィードバックが発生する。友達との約束に遅れても友達にちょっと嫌な顔をされるくらいで、特に負のフィードバックは発生しない。
フィードバックは人の行動を形成する上でとても重要な役割を果たしている。フィードバックを分析することで、望ましくない行動を抑制したり、望ましい行動を促進したりといった建設的な議論ができる。

人と会話をしていて、考察の浅さがすごく引っかかることはある。
それこそ「どうしてあの人は協調性がないんだろう」に対して「ゆとり世代だからじゃないかな」という応えで満足するような人が少なくない。(ゆとり世代の皆さんごめんなさい。僕も半分ゆとりです。)
これはメディアや他人が言っていること(ゆとり=協調性がない)という公式を覚えているだけであって、自分の頭で何かを考えているわけではない。
しっかりと行動を分解して初めて対策を考えられるようになる。

この本に書かれていることは行動経済学の一種。ビジネス書やネット記事の短文からは学べないようなことが、学術的な新書には詰まっていると思う。僕は学問をリスペクトしています。



人は、なぜ約束の時間に遅れるのか 素朴な疑問から考える「行動の原因」 (光文社新書)

↑このページのトップヘ