学生が起業を学ぶことのできる「ウィルフ」というビジネススクールがあります。
アントレプレナーイノベーションキャンプというイベントで代表の黒石さんとご一緒した縁で、先日メンターとして授業におじゃましてきたのですが、このビジネススクールのカリキュラムがなかなか奮っています。
先輩起業家からビジネスのノウハウ、プレゼン、資金調達などについて幅広く学びながら、受講期間中に3回、実際にビジネスを起こすというスパルタぶり。
1回目はインターネットを使って、2回目はイベントなど何かしらリアルなかたちで、3回目は制約を設けずに、実際にお金を稼ぐということをするそうです。それぞれ期間は2週間。
受講生によっては2週間で100万円以上の粗利を叩き出す強者もいるんだとか…。

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社会人経験が10年あったって、自分でビジネスをやれと言われてできる人なんて一握りだろうと思います。ポンと事業を始めて100万の粗利を出せる人なんてほとんどいないでしょう。
僕も、自分がそれをやれと言われたらちょっと憂鬱になってきます。

けれど、憂鬱になるようなプログラムだからこそ、大いに実用性があるのだと思います。
ビジネスをやることは大変だし、最初に立てた仮説はそうそううまくいくものではありません。やってみると意外と大変だぞということにすぐに気づく。やり方を変えてみてもなかなか状況は好転しない。悠長に構えていると1週間なんてすぐに過ぎます。
いよいよ慌ててできる限りの手を尽くして、ようやくちょろっと売上が立つ。その金額は、2週間普通にアルバイトしていたら稼げたであろう金額には遠く及ばないものだったりする。
自分の無力さに打ちひしがれていたら、後2回もこれがあるんだということを思い出す。考えるだけでも心が折れそうになる…。

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もう、まんま起業家が体験するような筋書きです。
このカリキュラムを最後まで走り抜けたら、知識としてのインプットの他、下記のような成果が得られるでしょう。

- 物事がなかなかうまくいかないことを経験する。
- 仮説がうまくいかない前提で、手を尽くすということを経験する。
- 心が折れそうな状況になっても持ちこたえてやりきるということを経験する。

いずれも勤め人だとなかなかできることではありません。
起業家の立場から見ても、起業家として効率的に鍛えられるであろうことは想像に難くありません。
学生に限らず、ゼロから1を生み出す経験がなかなかできない社会人が受けても大きく成長できることでしょう。
実際に卒業生で事業を立ち上げた例は枚挙に暇がなく、資金調達に成功している例もあるそうです。プログラムを通してモチベーションが同じ仲間と出会えるのも大きなメリットの1つとしてありそうです。
企業にいったん就職した卒業生たちについても、他の同期とは動き方が変わってくるのではないでしょうか。

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ちなみに僕がメンターとしてお邪魔した翌日からビジネスを始めた学生チームは、大学の上級生が使わなくなった教科書を下級生に販売する取引の仲介を展開。
チラシを巻いたり実際に呼びかけたりと様々な施策を打ったものの、これがなかなかうまくいかず、1週間でピボット。
残りの1週間はマーケティング支援事業に専念して盛り返し、最終的には2週間で46万円の粗利に着地したそうです。
1週間で見切りをつけてピボットしたことも、最終的にしっかりと利益を残したことも見事としか言いようがないです。普通にすごい…。

メンタリングさせてもらったチームの所属する31期生のインタビュー記事


学生起業には賛否あるかもしれませんが、個人的にはやったほうが良いと思ってます。
社会人になると自分の食い扶持を稼ぐ必要があり、家族ができると養う必要がありと、どんどん無茶をできなくなっていきます。
学生にはそういった社会人について回るリスクがありません。仲間も学生から募れば、無休でしゃかりきに働くという夢のようなチームを作れるでしょう。
社会人経験を積んだほうが良いかどうかということを考える必要はあんまりない気がします。学生の間に立ち上げてうまくいったらそれで良いし、うまくいかなかったら就職すれば良いだけでしょう。


そういうわけで、メンターという建前でおじゃましたものの、自分の方が良い刺激をもらって帰ってくることになりました。
ウィルフのカリキュラムはよく考えられているし、将来的にでも起業を検討しているという学生にはおすすめです。
周りの受講生たちが頑張ってビジネスを立ち上げていく中、乗り遅れるというプレッシャーから自然とチャレンジに駆り立てられるという構図に自らを放り込んでみてはいかがでしょうか!

※本文には事実とちょっと異なる部分があるかもしれないし、カリキュラム自体にも日々変わっていく部分があると思います。正確な情報は説明会等で仕入れてください!

最近はもっぱら自転車で都内を移動しています。
電車から自転車中心の生活に切り替えて2年ほど経ったので、その良し悪しをまとめてみました。

ちなみに前情報として、私はGIANTという台湾メーカーのクロスバイクを愛用しています。
どちらかというと初級者向けで、店員さんのウリ文句は「企業努力がすごくてコスパで言うとダントツ」というものでした。
スポーツ自転車の評価軸の一つに "本体の軽さ" があるのですが「6万円台で9kg台はなかなか真似できない」のだそう。
本当かどうかまだ分かりませんが、耐久性も高く、10年20年は乗り続けられるそうです。2-3万円の自転車は4年くらいでガタが来ることを考えると、普通の自転車と比較してもコスパは良さそうです。

普通に平坦な車道を走っていると20-30kmくらいのスピードが出ます。
本当の自転車好きからすると「ぬるい」感じじゃないかなぁと思います。ときどきロードバイクとかに思い切り抜き去られます。


メリット1: 電車と比べて意外と移動時間がかからない

長距離になると話は別ですが、23区内だと電車移動と自転車移動を比較したときに、door to doorでかかる時間にあまり差がありません。

例を挙げます。
私は有楽町線沿線の豊島区に住んでいて、明治神宮前のオフィスまで自転車通勤しています。自宅から最寄り駅まで10分、電車で20分、駅からオフィスまで10分の道のりが、自転車だとちょっと早いくらいの35分まで刻めます。
最近は銀座打ち合わせに家から直行することがちょくちょくあるのですが、自転車だと50分くらいかかります。交通機関を使うと、自宅から最寄り駅まで10分、電車で30分、駅からオフィスまで10分とちょうど同じくらいの所要時間となります。
IT系の取引先は渋谷、六本木に多く、アパレル系の取引先は表参道や原宿に多いので、この辺だとオフィスから大体5分〜15分くらいで行けてしまいます。電車を使うと徒歩分の割合が多くなってどうしても30分前後はかかってしまうので、近距離ほど時間を刻めるような構図になっています。

キロ単位で整理すると、
- 0km〜6km: 自転車の方が早い
- 7km〜13km: 自転車と電車とで大差ない
- 14km〜: 電車の方が早い
くらいの感覚です。

ロードバイクやギアのないシングルスピードのクロスバイクなど、半分スポーツとして取り組んでいる方は片道30kmの道のりを自転車通勤していたりするそうです。

メリット2: 運動不足が解消される

自転車で毎日10kmとか20kmとか走っていると、どんなに仕事が忙しい時期でも運動不足になることがありません。
有酸素運動ができるのはもちろんのこと、東京には(というより日本には)坂道が多いので、無酸素運動ポイントも各所にあります。足腰だけでなく、腕や体幹も鍛えられます。
普通の自転車だと降りて手押しするような坂道も、スポーツ自転車だと普通に登れます。一回急な坂道を登っていたら外国人に写真を撮られました。いや、悪い気はしません。
ちなみに20km走ると400キロカロリーくらい消費することになるそうです。

メリット3: 通勤ラッシュから解放される

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通勤ラッシュに揉まれて朝から疲労困憊した経験は多くの方にあるのではないでしょうか。
またダイヤが乱れて何度も時間調整を始められたりすると、気が気でなくなってきます。
一度自転車生活を始めてしまうと、多少疲れが残っている日でも、電車よりも自転車の方が楽に思えて自転車にまたがる、ストレスフリーな毎日です。
あとこれはメリットとして挙げるほどのものではないですが、交通費がかからなくなります。

デメリット1: 本を読む時間が減った

電車を使っていた頃は、どんなに忙しくても本を読む時間を確保できました。
ここはどうしてもトレードオフの関係になってしまいます。
私個人としては、ジョギングしていた時間を削減して読書に充てるなどしてバランスを取っています。
また、自転車を漕いでいても安全に支障をきたさない程度には物事を考える時間に充てられるので、業務面での課題など、いつも何かしら考えるテーマを持って通勤するようにしています。時間をムダにしている感覚はそんなにありません。

デメリット2: 普通に疲れる

1日に20kmくらいなら割と何ともないのですが、外出続きで30kmくらい走ると疲れます。
2年間乗っていても疲れるものは疲れます。
でも電車で外出する場合も歩いたり電車に乗ったりで疲れるため、比較すると大差ないような気もします。

デメリット3: 転ぶと大変なことになる

一度車道から歩道に乗り上げそこねて転んだことがあります。
そこそこ(たぶん20km/hちょっと)スピードが出ていたこともあり、大変なことになりました。
まず手袋、コート、ボトムが一瞬でダメージ加工されました。手袋とボトムはとてもではないけれど使える感じではなかったのでやむなく捨てました。
そして膝を思い切り刳り、数日はまともに歩ける状態ではなくなりました。キズパワーパッドで湿潤療法を施したところ、傷が乾燥するまで1か月くらいかかりました。
傷が乾燥してからもしばらくはちょっと歩くと膝が痛くなるような状態が続き、おおむね正常になるまで3か月。
それから3か月くらいも膝立ちすると痛むといった具合で、結局完治に半年ほどかかりました。
マジで気をつけましょう。

よくある質問

自転車で移動していると言うと決まって聞かれる話題があるので、Q&Aとして下記にまとめておきます。

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Q: 冬は寒くないの?
A: 乗って15分くらい漕いでいると暖かくなってきます。ちなみに真冬になると手袋が欠かせなくなりますが、手のひら部分がニット素材のものだとグリップがゆるくなるので危険です。レザーや自転車用の手袋がおすすめ。

Q: 夏は暑くないの?
A: 暑いです。でもまぁ歩いていても暑いのは変わらないのでそんなに気にするほどのものではないと思っています。

Q: 雨が降ったらどうするの?
A: 程度にもよりますが本降りだと電車を使います。一度レインコートを着て走りましたが、フードで視界が狭くなるし滑るしで危険でした。

Q: エンジニアの人にはどうして自転車に乗る人が多いの?
A: 私はエンジニアではないのでちょっと分かりませんが、ムダを嫌う人が多いからじゃないかという気がします。


以上、自転車通勤生活のオーバービューでした!
個人的に手放しで自転車ライフをおすすめする感じでもないですが、そもそもやってみたことのないという方は、検討してみても良いんじゃないかくらいには思います。

会社を立ち上げてからまもなく3年になろうとしています。
「3年」という数字には、いろいろと曰くがあります。
新卒入社した会社には3年はいた方が良いとか、3年以内に倒産する会社の割合は70%とか…。

自身を振り返っても、3年目を節目に感じることがよくあります。
高校生のとき小説を書き始めて3年目には文章がかなり洗練されてきて、ストーリーや構成といった評価の難しい要素を磨くフェーズに入り、自分の成長を実感するのが難しくなりました。
大学に入り学園祭やフリーマガジンを発行するサークルに打ち込みましたが、3年目にはこなれてきて、4年目はなくて良いなと感じました。院に進学しなかったのも、やりきった感が要因としてありました。
新卒で入ったマイナビでも、3年目には大体の業務を理解できた状態になっていて、かと言ってマネージャーになるまで何年も待つ気になれず転職しました。

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そして今、起業して約3年の地点にいます。
1年目は新しい事業を描くところから、ユーザーインタビュー、プロダクト作り、フィードバックを受けてのピボット、アルバイトチームでのオペレーション化、総務経理と経験のなかったことばかりでとにかく学びながら手当たり次第に物事を進めていました。
2年目には前年にうまくできなかったことをもっとうまくやったり、マネタイズに向けた営業や他社とのアライアンスの取り組み、新しい施策のテストマーケなど、フロンティアは広がっていました。
ところが3年目になると、目新しいことが途端に減ります。新しい取り組みがあっても、これまでやってきたことの応用であまり苦心することなくできてしまう。
例に漏れず、自分の成長の停滞を感じるようなところがあります。

3年目には、1・2年目と比べるとどうしても成長曲線が鈍化します。器用な人はこのスパンがもっと短いかもしれません。
3年で転職したり、3年で踏ん張りが続かなくなって会社を倒産させたりするのは、この停滞感と無縁ではないと思います。
成長することはやはり楽しい。どんなに公器を目指していても人は人なので、楽しいことが楽しくなくなると身が入らなくなってしまうことは否めない。
プロのアスリートになってくると0.01%の差が勝敗を分けるので成長曲線が鈍化しても継続することに価値がありますが、多くのビジネスマンにこのことは当てはまらないでしょう。スポーツに比べて能力以外の変数が多すぎて、0.01%伸ばすことの費用対効果がそんなに高くないためです。

じゃあどうしたら良いんだということを考えると、この3年目の壁を認識して、フロンティアを意識的に見つけにいくことが大切なのではないかと思います。
転職するのが一番分かりやすいですが、そうでなくとも自分のポジションを変えたり、フォーカスするテーマを大きく変えたりする。やり方を変えると大きなストレスがかかるので、これは意識しないとなかなかできない。
同じことを繰り返していても会社自体も停滞してしまうので、この取り組みは理にかなっているような気がします。安定に対して意図的に緊張感を持ち込むということは、会社に限らずあらゆる組織に苦い良薬となるでしょう。

今回言いたかったのは、停滞の構図を理解して、手を打つべきだということです。
自分の停滞のサイクルを理解していたら、そもそも3年目の停滞期を無為に過ごす必要がなく、それこそ2年で転職したり、3年目には新しいポジションを目指したりして成長曲線を右肩上がりに保ち続けることができます。
成長すること自体を目的化しても仕方ないけれど、成長することは楽しいし、できることは確実に増えます。

僕も今は人脈や癒着といった、自分が苦手としていて避けて通ってきたテーマに取り組もうとしています。
成功者たちには参謀やパトロン的な存在がつきもので、そこには合理性を感じており。このテーマについてはまたの機会に。
特に先輩のアントレプレナーさんとお話をしたいと思っています。「時間取っても良いよー」という方、Facebook等でお気軽にご連絡くださいませ!

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